その18:DELLマザー第9弾 Dimension4100にTualatin

今回はDimension4100マザーにTualatinコアのCeleron1.3GHzを搭載してみることにします。
このマザーは、チップセットがi815EのためCoppermineコアまでしか対応しておりません。
しかし、PowerLeap社よりTuala対応のゲタが発売されていますので、今回はこれを利用してみます。
『PL-370/T Rev.2.1』という商品です。(商品の詳細は国内代理店のロンテック社のサイトをご覧ください)
しかし、サイト上の動作確認リストのDimension4100の欄には、FC-PGA2 Pentium3-S 1.4Gの動作報告があるだけで
TualatinコアのCeleronに関するものはありませんでした。試しにGoogleでも英文サイトも含めて検索してみましたが、
やはりPentium3-Sに関する記述しか見当たりません。
しかし、コアは同じなので動作するはず・・・。と、いつもながらの悪い癖で足を踏み入れるのでした(笑)


Dimension4100のマザーボード


PL-370/T Rev.2.1

下記の写真のような物です。CPUとマザーのソケットの間に入り電圧やピンの変換をしてくれるものです。
ゲタの上には電圧とFSBを設定するジャンパーがあります。
ゲタの分だけ高さが増しますので、付属の専用クーラーでないと固定することが出来ないのが難点かもしれません。
CPUはCeleron1.3GHzを搭載してみました。

 


マザーに搭載してみる

まずは、何もせずに、そのままで搭載してみます。が・・・、BIOSすら立ち上がりません。
DELLのBIOSを色々と変えて試してみましたが、どのリビジョンでもダメなようです。(これもDELL的なガード?)
で、先程のロンテックのサイトの動作確認リストにあった『BIOS更新。リカバリCDは使用不可』の言葉から、
これはOEM元のINTELのBIOSに更新するのだろうと考えて、早速ググッて見るとDimension4100のマザーは
INTELのD815EEAというマザーのOEM仕様であることが分かりました。
以前に『一度INTELのBIOSに更新すると二度とDELLのBIOSに戻らない』という言葉を聞いたことがありますが、
まあなんとかなるだろうという思いで、速攻でP11のLFLASH-BIOS版をDOWNLOADし、フロッピーにファイルを展開、
再起動して更新を試みました。が・・・途中でエラーし正常に更新してくれません。こうなったら裏技というか強引というか(笑)・・・
奥の手の方法で更新させます。マザーのジャンパピンを開放(リカバリーモード)にして、電源ONさせる方法です。
画面には何も出力されないものの、今度はFDDが動作したあとBEEP音が時折なりますので、更新はしているようです。
FDDが完全に停止したので終了したと思いますが、更新途中だと厄介なことになりますので、暫く放置状態にしてから電源を切りました。
ジャンパを元の位置に戻して電源ON、無事にINTELのBIOSに正常に更新されているのを確認できました。
そして、CPUをTualatinにして電源ONすると、なんと今度はBIOS-POST中に勝手に電源が落ちてしまいます。
何度繰り返しても同じ現象でお先真っ暗な状態です。このまま泥沼か?・・・(汗)。

 


ヒントは本家に・・・

この現象を打破するべく、英文サイトとの格闘が始まりました。
(実は英語は大の苦手です。学生時代にもっと勉強しておくべきでした(大汗))
結局、最終的に解決策を教えてくれたのは本家のPowerLeap社のサイトでした。
Supportから、Find Answers to Common Upgrade Questionsをクリック、SearchText="4100"、で検索すると、
How Do I Upgrade the BIOS for my Dell Dimension 4100? という
BIOSのUPDATEに関する記述がHITします。
ここにBIOSの更新方法が解説されております。またページの下方には対応BIOSのDOWNLOAD(Dell_4100_BIOS.zip)ファイルまで
用意されておりました。至れり尽くせりです。
早速こちらからBIOSをDOWNLOADします。フロッピーへの展開方法やBIOSの更新方法は先程の方法で合っていたようで
こちらの説明にも同じことが書いてありました。やはり強引な方法で更新するようです(笑)
BIOSの中身は、INTELのリビジョンP10でした。
現在INTELのサイトからはP11しかDOWNLOADできないようですので、こちらを利用するしかないようです。
結果、このP10のBIOSを使用することにより正常に動作させることができました。
ただ、更新後に基本中の基本である『LOAD Setup Default』を実行しなかったため、あとでHDD関係で苦労させられました。
FDISKで領域を設定しても再起動後に正常に設定されていないという珍現象です。
色々と調べた結果、IDEのLBA設定が[Disabled]になっていたためなのですが、ここの設定が出来ないのです。
この項目にはカーソルが止まりません(謎)。結果的には『LOAD Setup Default』の忘れが原因で、
これをやったら設定も正常値に戻り問題も解決しました。皆さんもご注意ください。

起動時のINTELのロゴ Pentium3 1.30GHz の表示になっている

安定動作!

BIOSレベルまではOKでしたので、次にWIN98SEのセットアップを行い動作チェックを行ってみました。
WIN98のセットアップも何の問題もなく終了です。
まずはWCPUIDにて、CPUの動作クロック等を確認してみます。以下のとおりで、ほぼ1300MHzで動作しており問題ありません。
次に安定動作を確認するために、SUPER-PAIで1677万桁を計算させてみます。以下のようになりました。
こちらも正常に終了したので、安定して動作しているものと思われます。
スピード的にはどうか分かりませんが、安定動作が第一です、ハイ。
という具合に今回は安定して動作させることが出来ましたが、通常の方法ではDELLのBIOSに戻すことができません。
また、BIOS更新に失敗すると起動しなくなります。サポートも受けられませんし、DELLのリカバリーCDも使用不可能となりますので、
BIOS変更の際にはこの辺のリスクも十分にお考えの上で行ってください。


PL-370/T Rev.2.1 ジャンパ設定リスト

紙を無くしたときの為にメモメモ・・・(笑)

コア電圧 5-6 3-4 1-2
1.30V OFF OFF OFF
1.40V OFF OFF ON
1.45V OFF ON OFF
1.50V OFF ON ON
1.55V ON OFF OFF
1.60V ON OFF ON
1.65V ON ON OFF
1.70V ON ON ON
 
FSB 7-8
100MHz ON
133MHz OFF
 

LAST UPDATE : 2003.10.16