その9:DELL Precison420 M/B

今回はPWS420のジャンクマザーを購入したので、遊んでみました。
SLOT1のDUALマザーでチップセットはi840、LAN(3C905C-TX)に、SCSI(AIC-7899(U160))が
オンボードで搭載されています。ジャンクとは言え、なかなかのマザーのようです。



今回も特殊電源は同じか?

毎度の事ながら、このマザーも24ピンのDELL特有の特殊電源コネクタです。さらに横に16ピンのコネクタもあります。
PWS610、PWS410と同一のようですので、まずはこれを流用して24ピンのみで起動させて見ることにします。
まずは手持ちのSLOT1のCPUの中からP2-450、RIMMは128MB(PC700/Non-ECC)*2を載せます。
(システム仕様上はPC-800/ECCのものを要求しているようですが、いつものアバウトさで・・・)
また、C-RIMM(ダミーメモリー)が無くて秋葉原を探し回ってしまいました(汗)。
起動は無事に成功したものの、お決まりのパターンにようにAlert!の表示が出力されます。
"Alert! Power supply fan failure."
"Alert! Previous hard drive temperature failure."
電源FANに関するものと、HDD温度センサーに関する警告のようです。
電源FANの警告は、TFSC信号の取り扱いが変更になったようで、FANの回転パルスをプルアップした信号を注入したら
警告が無くなりました。よって前回の疑似TFSC信号回路のパルス幅を短く変更して対応しました。
温度センサーに関しては、センサーが変更になったようで、温度:抵抗値の値が変わったようです。カットアンドトライの結果、
1Kオーム程度の抵抗値で良好な結果を得られました。これもスイッチ基盤の抵抗を変更して対応します。
24ピンのメイン電源のとなりの16ピンは未接続でも、なんら問題はないようです。補助電源なのかもしれませんので、
もし容量が不足した場合などには接続してみると効果があるかもしれません。


下駄の相性

P2-450での起動実験が終わりましたので、カッパーマインCPUでも動作テストをしてみます。
カッパーマイン・コアのSLOT1のCPUが手持ちにありませんので、下駄を使用してFC-PGAのものを使用します。
まず始めに行ったのが、P3-850(FSB100)+ASUS-S370DLの組み合わせです。
Dimension系のマザーで動作実績にある下駄なので、同じDELLだからを思い試して見ましたがステータスLEDが
無反応なのでCPUが動作していないようです。下駄の相性の可能性が大きいです。
「ABIT-SlotKET!!!」「SOLTEK-SL02A C-tune」と試しましたが、どれもNGでした。
結果、手持ちの下駄で動作したのは「MSI-MS6905MASTER」のただ1つだけでした。下駄の相性のきついマザー
のようです。メーカー製のワークステーションに下駄を使用する発想自体にも問題はありますが・・・(笑)


対応CPUとBIOSの関係

私がこのマザーで遊び始めた頃、某掲示板でPWS420の話題が出て色々なお話をさせていただきました。
その中で、P3-933以上のCPUで起動するマザーと、しないマザーが存在するという話題になり、マザーのREVを疑う話になりました。
丁度、友人からP3-933(FC-PGA)を借用出来る機会がありましたので、私も実験に参加させていただきました。
結果は、「BIOSのレビジョンによって対応CPUが制限される」というものでした。A03以降のBIOSではこの機能が盛り込まれているという
結論になりました。あの話題にときの皆さんありがとうございました。
今回、この記事を書くにあたり(あれからだいぶ経ってますが)同じ実験を試みてみました。

MSIの下駄にP3-1000(FSB133)を載せて、起動してみます。マザーボードのBIOSは最新のA13です。
するとどうでしょう、新しいAlert!表示がでるではありませんか。
"Alert! This revision of matherboard does not support the current processor speed."
しかも、次の行は"System Halted!"です。TFSC信号以来のご対面です、このメッセージ(笑)
直訳すると、このマザーボードではこの速度のプロセッサー(CPU)には対応していません。
このメッセージがDELL的ガードです。
で、先の結論の通りに(といっても私が唱えたものですが)、BIOSをA03にダウンさせると、問題なく起動することができました。
BIOSは最新のものが必ずしも良いとは限りません。システム上に問題の無い時は、むやみやたらにUPしないほうが良いようです。
特に堅物のワークステーション系やサーバー系においては、特にその傾向が強いようです。
システムの構成を変更して不具合が発生した場合を除いては、変更する理由もありませんから。

A13ではBIOSで弾かれる A03では問題ない

LAST UPDATE : 2003.08.11