その11:DELL PowerEdge1550 M/B

見慣れないM/Bを発見したので、懲りずに購入してみました。


レイアウトはSOCKET370*2、DIMM*4、LAN(i82559)*2、SCSI(AIC-7899)
VGA(ATI-RAGE XL)、PCI(64bit)*2といったところです。
構成から見て1UのPE1550のようです。見るからにお得な1枚です。


今回も特殊電源を攻略する

毎度の事ながら、このマザーも24ピンのDELL特有の特殊電源コネクタです。
今回は、DELLのドキュメントには電源に関する記述がありませんでした。
前回作成したものが流用できるかを確認するべく、テスターにて同電圧のピンを当たってみましたが
残念ながら配列が違っているようです。<が~ん>
で、色々調べていくうちに、一部がATXの仕様と同じことに気が付きました。
1ピンを合わせた形で、左20ピン分がATXと同じかも?というものです。
しかし、このままではコネクタを刺せませんので、抜け止めのフック?をニッパーで切断します。
ATX電源に手を加えたくありませんので、ATX電源の延長ケーブルを使いました。
さあ、ダメ元で火を入れてみることにします。


ServerWorksの罠

火を入れるに当たり、ドキュメントの仕様を確認すると、P3-866とPC-133対応のReg.ECCメモリが必要の
ようです。さらに調べるとチップセットが「ServerWorksHE-SL」であることが判明しました。
このチップセットはReg.ECC対応のメモリが必須でしかも2枚1組みで使用しなければなりません。
サーバー仕様とはいえ、贅沢な仕様です。(散財を覚悟しなければ・・・)
しょうがなく秋葉原にて128Mを2枚購入し、家のP3-866と組み合わせることにします。
デュアルCPUなので、片方にはSOCKET370用CPUターミナータを差します。
(これは、以前ジャンク屋で見つけ購入しておいた物です。あのとき購入しておいて良かった!)
準備が整ったところで、さっそく電源をONにしてみます。
独特のLED表示で動作しているのが分かります。取り敢えずは動作したようです。
(写真右側の逆L字形に配列された8個のLED)

※PE1550の必要条件:
レジスタードECC対応のSD-RAM(PC-133)が2枚1組み
FSB133のPentium3(FC-PGA)866M以上?


Alert!の嵐

取り敢えず、動作したように見えたもののAlert!の嵐が・・・。
・カバーが開けられた
・ハードディスクの温度センサーが無い
・マザーボードの温度センサーが無い
・バックプレーンの温度センサーが無い
・プロセッサの温度が規定外
センサー関係の警告が多いです。


80Pinの罠

警告の内容は分かったものの、センサー端子の取付ピンが分かりませんので手の打ちようがありません。(泣)
どうやら基盤上の80Pinコネクタに配線が集中しているようです。
先程仕様を確認したときに、FDD、CD-ROM(ATA接続)もありましたので、このコネクタ上に信号が出ているようです。
CD-ROMはSCSIのものを使用すれば問題ないのですが、FDDだけは欲しいところです。
仕方なく、I/Oをコントロールしているだろう、その名も「SUPER I/O」なるチップを調べて見ました。
ラッキーなことにWEB上に仕様が公開されていましたので、速攻で80Pinコネクタと照合してみます。
テスターで導通を調べるのですが、ピン間隔が狭い為調べるのに一苦労しましたが、FDDに関しては調べがつきました。
あと、ATAも出ているはずなのですが、これは後回しにします。
早速、実験基盤を作成し動作を確認、正常に動作しました。


宿題多し!

あとは、センサーとATAの接続に関する配線の調査が残っておりますが、これはかなり難しそうです。
(SouthBridgeチップ[IB6566]の仕様が公開されていません(泣))
実機があればいいのですが、中古で購入するのもバカバカしいですからね~。
そして最後の難関はケースでしょうね。
いつもながらですが、DELLのマザーはバラバラ状態で動作させるのが似合っているようです(汗)

宿題が多く残っておりますが、今回の調査は以上で終了させていただきます。
また資料等が手に入りましたら、追って調査報告したいと思っております。


<<参考資料>>

【80Pコネクタ】

80P 信号名 接続先
67 /High Density Select FDD-02
68 /Head Select FDD-32
69 /Index FDD-08
70 /Step Pulse FDD-20
71 /Write Protect FDD-28
72 /Direction FDD-18
73 /Track0 FDD-26
74 /Motor Enable B FDD-16
75 /Floppy Write Enable FDD-24
76 /Disk Change FDD-34
77 /Drive Select B FDD-12
78 /Read Data FDD-30
79 GND FDD-奇数
80 /Write Data FDD-22

※ /=負論理記号

【電源コネクタ】

+3.3V 13 +3.3V
+3.3V 14 -12V
GND 15 GND
+5V 16 PSON
GND 17 GND
+5V 18 GND
GND 19 GND
PWRGOOD 20 -5V
+5VFP 21 +5V
10 +12V 22 +5V
11 23
12 24

LAST UPDATE : 2002.09.12